はじめてのプログラミング 〜自分のPCでC言語を動かそう〜
授業では ideone(アイデア・ワン)を使っているけど、あの狭いテキスト欄で書き続けるのはさすがにつらいですよね。「自分のパソコンでC言語を書いて動かせる」ようになると、レポート作業も課題も一気に楽になります。
このガイドではその第一歩として、VSCode(コードエディタ)と gcc(C言語のコンパイラ)をパソコンに入れて、実際に動かすところまでやります。
所要時間はだいたい40分。前半のVSCodeは簡単ですが、後半のコンパイラ設定は少しややこしいです。詰まったらサーバーで気軽に聞いてください。むしろ聞いてもらった方がありがたいです(ガイドを改善できるので)。
そもそも、なにをするの?
C言語を動かすには、大きく2つのものが必要です。
- コードを書くためのアプリ(=VSCode)
- 書いたコードをパソコンが動かせる形に変換するもの(=コンパイラ、今回はgccを使います)
Wordで文章を書いて、それを印刷するとページになるのと同じで、「VSCodeでコードを書く」「コンパイラで変換して動かす」というイメージです。
前半でVSCodeを、後半でコンパイラを入れます。
前半: VSCodeを入れる(かんたん)
Step 1. VSCodeをインストール
- VSCode公式サイト(https://code.visualstudio.com/) を開く
- 「Download for Windows」という青いボタンを押す
- ダウンロードされたファイル(
VSCodeUserSetup-なんとか.exe)をダブルクリック - 使用許諾に「同意する」を選んで、あとは「次へ」を押していけばOK
真っ黒な画面が起動したら成功です。
詳しい手順: VSCode公式Windowsセットアップ(英語)
Step 2. 日本語にする
初期状態は英語なので、日本語表示にします。
- 画面左側の縦アイコンから、四角が4つ並んだマーク(拡張機能)を押す
- 上の検索欄に
Japaneseと入力 - 「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」の右にある
Installを押す - 右下に「再起動しますか?」と出るので押して再起動
詳しい手順: 「VSCode 日本語化」で検索するとスクショ付きの記事がたくさん出てきます
Step 3. C言語用の拡張機能を入れる
拡張機能から C/C++ と検索して、Microsoft製(青いチェックマーク付き)の C/C++ をインストールします。これでコードに色が付いて読みやすくなります。
前半はここまで。おつかれさまでした。
後半: C言語のコンパイラを入れる(ちょっと難しい)
ここからが本番です。gcc(ジーシーシー)というC言語のコンパイラをパソコンに入れます。
Step 4. MSYS2をインストール
MSYS2(エムエスワイエスツー)というアプリを入れると、その中に gcc が含まれます。
- MSYS2公式サイト(https://www.msys2.org/) を開く
- ページ上部の「msys2-x86_64-なんとか.exe」ボタンからインストーラーをダウンロード
- ダブルクリックして起動、「次へ」を押していけばOK
- インストール先はそのまま
C:\msys64にする(あとで使うので覚えておいてください) - 最後に「Run MSYS2 now」にチェックを入れて完了
黒いターミナル画面(ちょっと怖い見た目)が開きます。ここに以下をコピペしてEnter。
pacman -S mingw-w64-ucrt-x86_64-gcc
途中「続けますか?」みたいに聞かれたら Y と入力してEnter。ダウンロードとインストールが走ります。終わったら黒い画面は閉じてOK。
詳しい手順: MSYS2公式インストール手順(英語)
Step 5. パソコンにgccの居場所を教える(PATH設定)
ここが一番の山場です。gccの場所をWindowsに登録します。
- スタートメニューを開いて
環境変数と入力 - 「システム環境変数の編集」というのが出てくるので押す
- 開いた画面の右下にある「環境変数(N)...」ボタンを押す
- 上半分の欄から
Pathという項目を探して選択、その下の「編集」ボタン - 開いた画面の右上「新規」ボタンを押して、以下を入力
C:\msys64\ucrt64\bin
- OK、OK、OKと3回押して閉じる
重要: この設定はVSCodeを起動する前に済ませてください。既にVSCodeが開いている場合は、一度完全に閉じて開き直す必要があります。
詳しい手順: 「Windows PATH 環境変数 追加」で検索するとスクショ付きの解説記事が出てきます
Step 6. ちゃんと入ったか確認する
うまくいってるか確認します。
- スタートメニューから
PowerShellを検索して起動 - 出てきた黒い画面(青い場合もある)に以下を入力してEnter
gcc --version
gcc (Rev...) 15.x.x みたいな表示が出れば成功です。
gcc は、内部コマンドまたは外部コマンド…として認識されていません と出たら、Step 5のPATH設定がうまくいっていません。この時点で無理せずサーバーで聞いてください。
実際に動かしてみる
準備完了です。書いて動かしましょう。
作業用のフォルダを作る
VSCodeは「フォルダを開いて、その中で作業する」使い方が基本です。
- デスクトップに
myfirstcodeみたいな名前でフォルダを作る(半角英数字がおすすめ) - VSCodeで
ファイル → フォルダーを開くから、そのフォルダを選ぶ
ファイルを作ってコードを書く
- 左側にフォルダ名が出ているので、その右の「新しいファイル」アイコン(用紙にプラス)を押す
- ファイル名を
hello.cと入力してEnter - 真ん中に以下を書く
#include <stdio.h>
int main(void) {
printf("Hello, World!\n");
return 0;
}
動かす
VSCodeの画面上部メニューから ターミナル → 新しいターミナル を選ぶ(または Ctrl + @ を押す)と、画面下に黒っぽい欄が開きます。ここに以下を1行ずつ入力してEnter。
gcc hello.c -o hello
これでコンパイル(コードをパソコンが動かせる形に変換)されます。何も表示されなければ成功。エラーが赤で出たらコードのどこかにミスがあります。
続けて実行します。
.\hello
Hello, World!
と表示されたら成功です。おめでとうございます、これがあなたの最初の「自分のPCで動いたC言語プログラム」です。
この2ステップ(コンパイル → 実行)がC言語の基本の流れです。ideoneではボタン一つに隠れていたこの工程を、これからは自分の手で回すことになります。
ちょっと遊んでみる
コードを書き換えて、gcc hello.c -o hello → .\hello を繰り返すたびに結果が変わることを確かめてみてください。
#include <stdio.h>
int main(void) {
int sum = 0;
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
sum += i;
}
printf("1から10までの合計: %d\n", sum);
return 0;
}
授業でやったfor文やif文を、ここで自由に試せます。
詰まったら
「gccと打っても認識されない」「PATH設定がうまくいかない」など、なにか変な感じがしたら、以下のどちらかで聞いてください。
- サーバーの「プログラミング」カテゴリのフォーラムに、エラーの画面をスクショして貼る
- もくもく作業部屋のVCに顔を出して、その場で聞く
特にPATH設定は本当につまづきやすいので、遠慮なく聞いてください。なお、詰まっている間は今まで通り ideone を使えばいいので、課題が止まる心配はいりません。
次にやってみたいこと
ここまでできたら、もう「自分の環境で開発できる人」の仲間入りです。
- 授業の課題をVSCodeで書いて、そのままローカルで動かす(コピペ不要)
- Python など他の言語もついでに触ってみる
- 競技プログラミング(AtCoder)に挑戦してみる
- Linuxというしくみに触れてみる(サーバー内で「WSL入門」を後日案内予定)
気になるジャンルがあれば、フォーラムでタグを絞ってのぞいてみてください。
このガイドを改善したい人へ: もっとわかりやすい参考記事(Qiita、Zennなど)を見つけたら、ぜひ教えてください。差し替えます。
